2017年のノーベル平和賞は核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が受賞したが, ICANのサーロー節子氏による同年12月10日の授賞式でのスピーチ。85歳の年齢を感じさせない力強いスピーチは大きな感銘を与え,日本の新聞やテレビでも大きく報じられた。一方,NHKでは授賞式を含めて全く報じられず,偏向ではないかとの指摘とともにNHKの存在意義自体に疑問が投げかけられた。
サーロー氏は13歳の時に広島で被爆し,家族や学友の多くを失った。戦後の1954年に渡米し,その後カナダ人男性と結婚し北米に定住。カナダやアメリカで,長らく広島と長崎の被爆写真パネルの展示など世論を喚起する活動をしている。特に2017年に締結された国連の核兵器禁止条約採択に際しては大きな役割を果たした。
© Nobel Foundation (CC BY 3.0)