古い作品ですが現在でも人気があります。古さを感じさせない標準的な英語が使われており，現在でも同映画を使用した英語教材が複数の出版社より出版され書店販売もされています。
【注】ひじょうにレベルが高く発話速度も速いため，スローでの視聴（0.6倍程度）がオススメです。
南北戦争直前のアメリカ南部・ジョージア州。黒人奴隷からの搾取で，農園主の白人たちは優雅な貴族文化を楽しんでいた。
アイルランド系移民で，一代で成功した農園主の娘・スカーレット・オハラは，思いを寄せる幼なじみアシュリーが彼のいとこと婚約したことにいら立ちを募らせていた。バーベキューパーティーで，スカーレットはアシュレーに想いを打ち明けるが，アシュレーはスカーレットに惹かれていることは認めながらもメラニーと結婚すると言う。アシュレーが去った後，癇癪を起こしたスカーレットはそばにあった花瓶を投げつけて壊す。偶然，一部始終を目撃したレット・バトラーは，彼女の生命力にあふれた躍動的な精神に強く魅かれる…。
1936年制作のアメリカ映画。アカデミー賞10部門に輝いた不朽の名作。世界一有名な映画でもあり，観客動員数とインフレを考慮した興行収入は，いずれも歴代一位。現在でもハリウッド映画史上の最高傑作との呼び声も高い。
日本にも太平洋戦争前に輸入されたが，軍部から「反戦映画」との烙印を押されて日の目を見なかった。その後日本軍による被占領地となった上海などで見た軍人，密かに輸入されたプリントを見た映画関係者などは，あまりの豪華さ，素晴らしさに「こんな映画を作る国と戦争しても勝てない」と衝撃を受けたという。日本での正式公開は戦後の1952年。戦争に打ちのめされながらも復興に生きた当時の日本人は目の覚めるような衝撃を受けたという。
ヴィヴィアン・リー（スカーレット・オハラ役）
1913年に資産家の子供として生まれる。映画の公開時は26歳，当時はほぼ無名の女優であった。その後世界的な女優になるが50年代初頭には体調を崩し，精神状態もすさんだままロンドンのアパートで息を引き取った。1967年没。
クラーク・ゲイブル（レット・バトラー役）
1901年に貧しいドイツ移民の子供として産まれる。映画の公開時には35歳，すでに世界的な俳優であった。アカデミー作品賞受賞作に三度主演するなど晩年まで俳優として活躍。1960年没。
ハティ・マクダニエル（黒人女奴隷のマミー役）
1895年に黒人牧師の子供として生まれる。1915年には黒人として初めてラジオで歌う。「風と共に去りぬ」では黒人として初めてアカデミー助演女優賞を受賞。メイド役として多くの映画に出演。私生活ではクラーク・ゲイブルと終生親友だったという。1952年没。
【注】映画全体で約４時間，約３万ワードです。
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